鉄道最西端の駅

はじめに

鉄道に乗って旅をしていると、日本で一番○○な駅なるところは結構あります。その中でも特に有名なのが、東西南北の端っこに位置する4つの駅です。

その一つ、日本最西端の鉄道駅は松浦鉄道西九州線(旧・国鉄伊万里線)のたびら平戸口駅(旧・平戸口駅)になります。地元の人たちが多く利用しており、果てというよりは田舎の鉄道駅という雰囲気がよく似合うところです。

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たびら平戸口駅 - 穏やかなローカル線の駅風景。

たびら平戸口駅

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『たびら平戸口駅』は松浦鉄道の『西九州線』にある鉄道最西端の駅ですが、その歴史は国鉄『伊万里線』の『平戸口駅』に遡ることができます。駅施設としては2面3線を誇り最北端の『稚内駅』の1面2線を抜いて4端駅最大規模です(駅としての規模は稚内の方が上だとは思いますが)。列車交換だってやってます。

駅構内には『日本最西端の駅』とかかれた標識が掲げられており、駅前にも日本最西端の標柱と他の最端駅の紹介が書かれた標識があります。ぜひ、最西端の標柱の前で記念撮影をしましょう。

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松浦鉄道『西九州線』は佐賀県の有田から伊万里を経て長崎県の佐世保を結ぶ路線で、旧国鉄の『伊万里線』と『松浦線』を第三セクターである松浦鉄道が引き継いで運営しているものです。ちなみに伊万里駅では2002年にJRと線路が分断されてしまいましたが佐世保駅では今でもJRと線路が繋がっています(つまり日本全国と鉄路で繋がっているということになる)。

『たびら平戸口駅』は、松浦鉄道になってから『平戸口』から『たびら平戸口』へ名前が改称されました。もともと平戸島への最寄り駅として『平戸口』と命名されたのですが、田平町の中心駅だったので『たびら平戸口』に変更されたそうです(『田平平戸口』だと『平』の字がならんで形が悪いので『たびら』を平仮名にしたのだと思われる)。余談ですが、その田平町も平成の市町村合併で平戸市になってしまったので、平戸口のままの方がよかったのかもしれません。

なお、2003年に沖縄でゆいレール(モノレール)が開業したことにより、ゆいレールの『赤嶺駅』が『日本最西端の駅』となっています。

駅周辺

たびら平戸口では列車交換施設を持ち、駅員も駐在する西九州線の主要駅となっています。ですから最西端といえども端っこという雰囲気ではなく、むしろ西九州線の真ん中編という感じです。

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駅にはあちこちに最西端駅のフレーズが書かれたプレートなどがあり、観光客の呼び込みに力を入れているようです。さらに駅舎には無料で開放されたミニ鉄道博物館が併設されていて、最西端の駅で下車して次の電車を待つ鉄道ファンを楽しませてくます。ちなみに私が行ったときは、たった一人の駅員兼博物館館長が銀行に行く用があるとかで閉め出されました(笑)。そんなのも旅のいい思い出です。

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データ

駅名 たびら平戸口
路線 西九州線(松浦鉄道)
位置 北緯33度21分38秒/東経129度35分01秒
形状 2面3線/有人
歴史 1935年開業(旧名・平戸口)