鉄道最南端の駅

はじめに

鉄道に乗って旅をしていると、日本で一番○○な駅なるところは結構あります。その中でも特に有名なのが、東西南北の端っこに位置する4つの駅です。

その一つ、日本最南端の鉄道駅はJR枕崎線の西大山駅になります。ローカル線の途中駅なので駅自体は簡素なものですが、開聞岳を背景に広がる広大な畑の中にあるこの駅に降り立つと、はるばる南の果てまできたことを実感できます。

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西大山駅 - 日が沈む開聞岳をバックに。

西大山駅

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『西大山駅』は『指宿枕崎線』にある鉄道最南端の駅で、途中駅のため駅も簡素で無人駅となっています。駅にはJR最南端の標柱や残り3つの駅の紹介する看板などが設置されています。ぜひ、最南端の標柱の前で記念撮影をしましょう。

私が行った時は、この駅に何分か停車して写真撮影などをさせてくれました。鉄道ファンの間では有名な駅だけあって、私みたいのがたくさん降りて駅周辺で写真を撮っていました。普通はそのような停車時間はないようなので、時期によるのか、ひょっとしたら運転士さんの個人的なサービスだったのかもしれません。後述しますが、本数があまり多くないので降りると長く待つことになるので助かります。

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『指宿枕崎線』は鹿児島県の薩摩半島を走るローカル線で、鹿児島中央(旧・西鹿児島)から指宿を経て枕崎を結びます。ちなみに、『指宿』は『いぶすき』と呼びます、私はずっと『ししゅく』だと思っていました(笑)。完全に地方の足に徹している形で全列車が各駅停車、キハ40系(上写真の電車)が主力として活躍してます。ローカル線には旧型のキハ40がよく似合います。

なお、2003年に沖縄でゆいレール(モノレール)が開業したことにより、ゆいレールの『赤嶺駅』が『日本最南端の駅』となっています。

駅周辺

『指宿・枕崎線』はローカル線の中では比較的本数が多く恵まれているとも言えるのですが、『西大山駅』の手前にある『指宿駅』または『山川駅』止まりが多く、『西大山駅』を通る本数は少なくなります(それでもかなり恵まれている方だが)。で、うっかり降りちゃったりすると帰りの電車まで何時間も待つことになるのですが、この『西大山駅』の周辺には畑以外に何もありませんので畑の周りをうろうろして時間をつぶすことになります(なにもないところで暇をつぶすのが苦手の人には大変かもしれません)。

景色はとてもいいところで、果てしなく広がる広大な畑や薩摩富士の異名をもつ開聞岳の勇姿は来たかいがあったと思わせるのに充分な魅力があります。

写真何もない駅の図(笑)

この写真と一番上の写真、別の日に撮ったと思うかもしれませんが同じ日です。ええ、次の電車まで待つとこの写真くらいの景色が、上の写真くらいになるほど時間がかかるのです(笑)。

まわりをぶらぶらしていると、道路に『西大山駅』への案内板があったりして車で来る人が結構いることがわかります。(個人的には電車の駅なんだから電車で来た方が楽しいのにと思いますが)。
また、『西大山駅』のすぐそばの枕崎側にある踏切(その名も西大山踏切)付近が鉄道最南端だそうで、隠れた名所になっているとか。

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周辺駅

『西大山駅』より先、終点『枕崎駅』を含めてすべて無人駅です。日本最南端の有人駅を冠するのは二つ前の『山川駅』なのですが、『指宿枕崎線』の名が名が表すように、さらに一つ前の『指宿駅』が主要な駅で、最南端主要駅ではこちらがふさわしいのではないかと思います。

写真 写真右山川駅、左指宿駅

実際に最北端の駅『稚内駅』とこの『指宿駅』は姉妹駅となっていて、駅前には記念碑が建てられています(『稚内駅』では見つけられなかったのですが、ひょっとしたらあったのかも)。
また、『西大山駅』の記念入場券(無人駅なので入場もひったくれもないですが)も、『山川駅』ではなくこの『指宿駅』で売られていることからも、指宿が南端で重要な役割を果たしていることがわかります。

データ

駅名 西大山
路線 指宿枕崎線
位置 北緯31度11分
形状 1面1線/無人
歴史 1960年開業