形から入る紅茶入門

Introduction

ここでは紅茶を美味しく楽しく演出するために『水』、『ポット』、『カップ』の3点に注目して、より一層紅茶が美味しく楽しめる方法をお話します。

Water

ミネラルなどを含んだ硬水は化学反応して紅茶の色と香りが落ちてしまう可能性があるので軟水が最適。幸い日本では蛇口をヒネれば軟水が出てくるので考える必要はありません。逆にミネラルウォーターなどはミネラルを多く含んだ硬水の可能性が高いので紅茶には適さないかもしれません。あとで茶葉がよく混ざるように(ジャンピングという)、空気を多く含んでいるのがベストなので汲みたての水を使いましょう。

緑茶は70~80℃程度が良いと言われますが、紅茶には沸騰直後の95℃~100℃程度のお湯が最適で、ぬるすぎると紅茶の香りや色が充分にでないそうです。また、あまりのんびり沸騰させるとお湯の中の空気が抜けてジャンピングが起こらなくなってしまうので短期間で一気に沸騰させましょう。

Pot

ポットには陶磁器か銀のものが良く似合います。紅茶に含まれるタンニンが鉄分と反応して色と風味が落ちてしまいますから鉄分を含むポットはダメってことになります。ガラス製などは紅茶の色がどの程度でたのかわかるので便利かもしれません。ちなみに陶磁器製なので急須(きゅうす)でもかまいませんが多少雰囲気を損ねます・・・

Cup

おなじ嗜好品を楽しむためのカップ。でもコーヒーと紅茶ではカップの様子がだいぶ異なります。というのも紅茶のカップは紅茶をより美味しく楽しめるように工夫がしてあるからです。紅茶のカップは色が楽しめるように内側の色が薄いもの(または白とか)でカップの厚みも薄く透過してきた光がさらに紅茶の色を幻想的にひき立てるようになっています。また上が広く、香りが広がりやすくなっているのもコーヒー用のカップとは違いますよね。

Memo

紅茶の保存方法について。

紅茶の茶葉は封を切ったらなるべく使い切る、封をあけていなくても長期保存はさけるのがベストです。あの熱いインドでも常温で保存しているそうなので、日本でも常温でOKです。

紅茶は風味と色がポイントなので湿気と酸素(酸化)が致命傷になります。ですから保存の際には密閉性の高い容器に入れて保存しましょう。また紅茶は吸臭性が高いので匂いの強いもののそばはダメです。逆に、この性質を利用して出がらしの紅茶を消臭剤として使うこともできます。