α7 S with Asahi Fish Eye Takumar 17mm F4

はじめに

Asahi Fish Eye Takumar 17mm F4は旭光学工業(PENTAX)が1967年に発売した魚眼レンズです。魚眼レンズ自体は以前から発売されていましたが、どれも特殊な用途向けで実用的なものではなかったようで、このレンズの前身となるFish Eye Takumar 17mm F11が一般向けでは最初の製品と言われています。このレンズはその改良版です。

同じくPENTAXのQマウントレンズのトイレンズにラインナップされていた魚眼レンズを持っていて、いつかちゃんとした魚眼レンズを使ってみたいと思っていました。ただ、魚眼レンズは使えるシチュエーションがかなり限定されるので、新品はちょっと高すぎます。そこで比較的価格がこなれていて、かつ有名なこのレンズにしてみました。

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Asahi Fish Eye Takumar 17mm F4

Fish Eye Takumar 17mm F4は1967年に登場した魚眼レンズで、最初の一般向け魚眼レンズと言われるFish Eye Takumar 17mm F11を改良したものです。

前身のFish Eye Takumar 17mm F11はフォーカスリングがなくパンフォーカス撮影を前提としているのに対して、このレンズはフォーカスリングを持ち、開放の明るさも大きく向上したため、実用的な魚眼レンズとして広く使われた銘玉と言われています。 

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レンズが飛び出しているため通常のフィルターは付けられませんが、その代りにカラーフィルターを内蔵していて最前部にあるリングを回転させることで無色、黄色、オレンジを切換えられる面白い機構が搭載されています。このフィルターは白黒撮影用で無色、黄色、オレンジの順にコントラストが高くなるそうです。試しにカラー写真でカラーフィルターを使うとトンデモナイ色(笑)になったので白黒専用ですね。

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小さな写真でわかりにくいと思いますが、左が無色、中央が黄色、左がオレンジです。とくにオレンジは濃淡が強い写真に仕上がりますが。。。まぁ、デジタルカメラの場合はカメラ側にコントラストを調整する機能があるので普段はどちらのフィルターも全く使ってないです。ちなみに、無色もUVフィルターとなっているので、フィルターなしはありません。

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このレンズはAsahi SuperTakumar 55mm F1.8などと同じくM42で、Fotga社製の約1000円の格安マウントアダプタを流用しています。

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写りの印象

開放のF4ではさすがに解像感や色味がイマイチでしたが、F8まで絞るとシャープネスやコントラストともに高いレベルでまとまっていて、PENTAX Qのトイレンズの魚眼とは一線を画する画質だと思います。とくにぬけがよい青空は何枚も写真をとりたくなる心地よさ、日常が非日常になるので散歩が楽しくなります。

周辺はガッツリ歪んでいるので評価はしずらいですが、魚眼レンズとしてはこんなもんなのではないでしょうか。ただ、拡大しなくても分かるくらい結構ハデに色収差が発生しているのはご愛敬といったところでしょうか。構造上逆光には弱いハズですが、青空を見上げるような構図でもしっかりと写せてると思うので、私はあまり不満はありません。

まだ、魚眼レンズを使いこなしておらず似たような構図ばかりですが、案外と寄れるという話ですので色々と試して見たいと思います。あと、APS-Cにつけると25mm、マイクロフォーサーズにつけると34mmという絶妙な焦点距離になるので、どういう写真になるのか試して見たいですね。

α7 S + Fish Eye Takumar 17mm F4 ISO100 F8 1/320 Vivid

作例

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