Windows 95

はじめに

Windows 95は1995年にWindows3.0(正確にはWindows 3.1)の後継として発売されたオプレーティングシステムです。

開発コードネームはChicagoで、32bitのアプリケーションの対応とユーザーインターフェースの一新、及びPlug&Playとネットワーク機能の標準搭載など現在のOSでは当たり前になった基本的な機能はほとんどこのOSから搭載された記念すべきOSです。

Windows 95は非常に多くの新しい機能が搭載され、日本のパソコンの普及と重なって爆発的な人気を得て極めて普及したOSです。

主な仕様 (Windows 95)

ソフトウェア機能表

ソフト名 Windows 95
バージョン 4.0
32bit化 16bitと32bit
DOSにネイティブ対応
デュアルプロセッサ ×
USB OSR 2.1から対応
IEEE ×
DirectX DirectX 8.1まで
Internet Explorer Internet Explorer 6まで
Windows Media Player Windows Media Player 6.4まで
その他 -

はじめに

このOSの最大の特徴はやはりあのユーザーインターフェースだと思います。それまでのプログラムマネージャとファイルマネージャのインターフェースからエキスプローラに変更され、スタートメニューが搭載されました。直感的に使えるインターフェースとして、その後WindowsXPで採用されたLunaインターフェースが搭載されるまでWindowsの『顔』となったのでした。

Windows 95ではWin32と呼ばれるAPIを採用し、コンシューマ向けのOSで32bitのプログラムに対応しました。ただし、プログラムコアは16bitのコードが多く含まれWindows3.1との互換性確保のため16bitのプログラムも実行できるようになっていました。これは互換性の面では有利ですが、安定性やパフォーマンスの面で不利になることも多くWindowsNT系のような完全なる32bit化が望まれました。

このOSは初めてPlug&Playに対応したOSです。Plug&Playにより対応したハードウェアに対しては自動で認識と設定がされ煩雑な作業が不要になりました。また、IRQやメモリアドレスなどのリソースが自動的に最適に割り振られるので競合などが少なくなりました。実際には初期の製品には正しく動作しないものも多かったのですが、最近ではだいぶ安定したものが多くなりました。この機能によりパソコンに精通した人ではくてもハードウェアの増設が容易になり、パソコンが一般的に普及するのに貢献したのは確かです。

Windows 95では、それまで専用ソフトやその用途のOSなどを必用としたネットワーク機能がコンシューマ向けには初めてOSの標準機能として提供されました。最終的にはブラウザも無料で提供され、OSだけでインターネットやネットワークが組めるようになりました。日本でのインターネットの普及時期とかさなりインターネットの普及キッカケになったようです。

Windows 95は発売期間が長かったためマイナーアップを重ね幾つかのバージョンに分かれます。ただし、これらのバージョンはハードウェアに依存する率が高いせいかパッケージ版には採用されず、OemService Releaseと呼ばれるプリインストール版としてリリースされました。

はじめに

バージョン パッケージ版 OSR 1.0 OSR 2.0 OSR 2.1 OSR 2.5
バグ修正と強化
Internet Explorer 3.0
FAT32 × ×
AGP × × ×
USB × × ×
Internet Explorer 4.0

※△はアップデートにより対応可能。
※AGPに関してはAGP機能は利用できないが必ずしもAGPを使ったカード自体が使えないというワケではない。