『ISDN』

はじめに

ダイヤルアップ接続がアナログに変換して通信を行いますが一般にアナログ信号での通信は速度を上げにくいという欠点がります。まぁ、一般的に考えてもデジタルデータはデジタルで通信するのが効率が良さそうですよね。

そんなわけでダイヤルアップの次に注目を集めたのがISDN=Integrated Services Digital Networkで、ISDN自体はパソコン専用の回線ではなくより多くのデータを安定して転送することを目的に1972年に国際電気通信連合電気通信標準(ITU-T)セクタで規格化されたデジタル通信を利用した電話回線です。

制御信号とデータ信号を別々の回線になっているのでデータを送受信しながら制御信号を送ることができ、また2回線を同時に利用できるので電話をしながらInternetが利用できるほか2回線同時につかって転送速度を2倍にすることができるのが特徴です。

日本ではINS=Information Network System ネットというサービスで一般の電話回線を利用したINS-64(64kbps)と光ファイバーを利用したINS-1500(1500kbps)などがありダイヤルアップよりも高速な通信手段として利用されていましたが、より安価で高速なADSLが登場してしまったためにISDNのユーザーは減少しつつあるようです。

実際にアナログの通信方法を使ったADSLよりもISDNの方が理にかなっているような気もしますが、価格が高めだったのと通信速度がダイヤルアップと劇的に変わらないことなどから普及がいまいちだったために、後から登場したADSLにシェアを奪われることになってしまったようです。

モデムはデジタル信号をアナログ信号に変換する機器なのでデジタルのISDNには必用ありません。その代わりにISDNではTA=Terminal Adapterと呼ばれる端末を利用します。TAではISDNのインタフェースとしての機能の他に通常の電話機やモデムのようなアナログ機器へデジタル信号をアナログ信号へ変換する機能をもったものもあるようです。