はじめに
Millenniumシリーズの後継として1997年に登場したのが、その名もMillennium IIです。2D機能にウェイトを置いて設計された最後のカードとも言われるカードで2Dでは最強と言っても過言ではありません。
グラフィックチップにはMGA-2164を使っています。
主な仕様
- PCI/AGPスロットカード
- BGAパッケージを採用(MGA-2064はQFPパッケージ)
- 3D機能の一部をハードウェアにて対応
スペック
チップ名 | MGA2164 | 備考 |
---|---|---|
グラフィックチップ | MGA-2164W | |
コアクロック | ? |
|
メモリ種類 | WRAM(Window RAM) | |
対応メモリ速度(最大) | 50ns | SDRAMじゃないのでクロック表示ではない |
メモリの最大搭載量 | 16MByte | オンボードが4M/8MBで専用増設ボードで最大16Mまで増設可。 |
対応スロット | PCI | |
DirectXの世代 | DirectX | 対応(一部をソフトウェアで処理) |
OpenGLの世代 | OpenGL | 対応(一部をソフトウェアで処理) |
ハードウェア T&L | × | |
ピクセルシェーダ | × | |
バーテクスシェーダ | × | |
ジオメトリエンジン | × | |
レンダリングエンジン | × | |
プロセスルール | ? | |
Mpeg再生支援 | × | |
その他 | - |
特徴
このカードはMillenniumの廉価版にあたるMystiqueのコアをベースに、Millenniumと同様なWRAMを使い外付けのRAMDACを取り付けたものです。廉価版からフラグシップモデルを作り出すというのは珍しい話かもしれませんが、実際にはMillenniumよりもMystiqueの方がかなり後に登場した関係でコアが新しかったという理由があります。
Mystique自体が3Dの機能をハードウェアでサポートしていましたが一部はソフトウェアで処理していたので、Millennium IIでも3Dアクセラレータはその程度の性能で、Millenniumと比べると改善されましたが当時の他社のグラフィックカードと比べると3D機能はイマイチでした。
世代的に2Dに重点を置いた最後のカードとなり、2Dでは最高のグラフィックカードと謳われMillenniumシリーズのブランドを確立したカードでもあります。その2D処理は現在でも充分通用する処理速度を誇り、尚且つ画質にも定評があります。